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その他 2022/05/31
私たちが生活していく中で欠かせないもの、それは住む家です。
家を新築する人もいれば、中古物件を購入する人もいます。或いは、大家さんから借りて(賃貸)住んでいる人もいます。
そんな欠かせない家を選ぶとき、検討するときはみなさん誰に相談いたしますか。多くの方は不動産会社さんに相談するか、建築会社さんに相談するかと思います。
実際に家を購入するまでの流れとしましては、近くの不動産会社に話を聞いて、車に乗り実際の物件を見て、商談を重ねていき契約に至ります。
その際、何度か不動産会社さんにいく中で、店舗の外か中にハトのマークが掲示、貼られているのを目にした方はいませんでしょうか。
このハトのマークは何を意味しているのでしょう。そして、その事が私たち消費者にとってメリットはあるのでしょうか。これより説明していきたいと思います。
先ずこのハトのマークは、全国宅地建物取引業協会連合会(公益社団法人)という団体を指します。
この団体(以後、全宅連)は全国の不動産会社さん約12万業者の中で約80%の約10万業者が加入している日本最大に業界団体になります。
約80%の不動産業者さんは、各47都道府県の宅建協会(宅地建物取引業協会)に所属しており、その各都道府県の宅建協会の全国組織が全宅連となっています。
この全宅連がどんな目的で設立され、どんな事をしているのか、説明していきます。
先ずは目的ですが、不動産という日常において慣れ親しみがなく、専門性も高い不動産の行為(家や土地を購入したり、家を借りる事等)は、私たちのような消費者にはわかりづらく不透明な部分があります。
また、金額が高額である為怖い部分もあります。ですから、この全宅連と各都道府県の宅建協会、不動産業者さんが連携しあい消費者の取引を守る事を目的としています。
どんな事業をしているのかですが、一つは不動産の市況についての調査、研究事業になります。
これは消費者よりも不動産業者さん向けになりますが、土地の価格に反映される地価の動向や、マンションの成約時の平均価格、建築費の推移等、私達が家の購入の際に不動産業者さんに相談する際に、私達に適切なアドバイスをできるように必要な情報を調査、研究し公表しています。
また、会員になっている不動産業者さん向けだけではなく我々の住まい探しに利用できることもあります。
多くの不動産業者さんを会員として抱えているので、その各業者さんが持っている物件情報を検索できる点や、その膨大な物件情報から平均値を算出し賃料の平均値も知ることができます。
私たちの住まい探しに際に便利だと思われる内容でいえば、賃貸の場合は賃料相場を調べる事ができます。
自分の住みたい場所を指定すれば、そのエリアの間取り別の平均賃料がわかります。関心のある街やエリアが決まっている場合は便利な機能と言えます。
次に、家を購入する人向けの便利だと思われる内容でいえば、中古のマンションや戸建てを探している方であれば、物件概況がおすすめです。
これは住みたい街の物件の平均価格、平均面積、平均築年数がわかります。自分が住みたい街が絞られていれば、その街の平均値がわかるので購入の目安になるかと思います。
次に、土地を購入してから家を新築したい方向けなのは、土地概況がおすすめです。
この機能は、住みたい街の平均価格、1㎡当たりの平均単価、平均敷地面積がわかります。土地の購入の予算が決まっていれば、その予算で住みたい街の土地を購入した場合、どれだけの大きさの土地が購入できるのか、また、それがその街にとって小さいのか、大きいのかを調べる事ができます。
住みたい街では土地が小さくなってしまいますが、駅を変えれば、理想の家の大きさを確保できそうだ等の使い方もできると思います。
これは私達には直接関係ありませんが、不動産の購入や賃貸には必ず署名、捺印する為の書類や説明用の書類等があります。
そのような書類を作成して様式を決める事で、会員さんが自分で新たに作成する手間がない上に、我々にとっても統一書式な分、安心して署名できるよう体制を整えています。
全宅連では、各不動産業者さん向けにセミナーを開催しています。
例えば、不動産事業を開業しようとしている方向けの支援目的や、不動産に関する法律や税制が変わった場合は教育目的で実施されています。
また、我々にも不動産の取引の周知を目的としたセミナーや、大学生のインターンシップや、宅建で有名な資格の試験事務を担っており、人材育成事業として成り立っています。
この事業は、私達が取引(購入、賃貸)する際に必要な知識をお知らせして広める活動です。
各種パンプレットや、小冊子もありますので私達が困らないように、いろんな事を教えてくれています。
では、全宅連が全国最大の会員数を誇るとして、その他の不動産業界の団体はあるのだろうか。実は、全宅連以外にも不動産業界の団体はあります。
例えば全宅連はハトのマークでしたが、ウサギのマークの公益社団法人全日本不動産協会や一般社団法人不動産協会ななどがあります。
全日本不動産協会は全国47都道府県に本部をもつ不動産業界の団体です昭和27年10月1日設立と業界の中で最古となっております。
また、どの業界団体においても業務内容は全宅連と変わらず、私たちが安全に不動産取引できるように日々、頑張ってくれています。
では、不動産業を開業するにあたり、このような団体に入会しなければいけないと言ったら必要ではないが、全宅連のように約80%が入会している事実もあります。
なぜ、多くの不動産業者さんは入会するのでしょうか。それは、不動産業者さんは開業する際に、営業保証金と呼ばれるお金を法務局に供託します。
この営業保証金とは、不動産業者さんが開業する際の義務になっており、意味としては、消費者の保護の観点から、相手側が損失を受けた場合は、その損失を弁済できる為のお金になります。
一つの事業所(本店)につき1000万円、支店がある場合は500万円(1支店)が必要金額になっています。この金額はこれから開業する不動産業者さんにとっても大きな負担であると思います。
しかし、全宅連のような団体に入会しますと、この営業保証金の1000万円が60万円で済みます。詳しくは、不動産業者さんが60万円を全宅保証に払い、全宅保証が、消費者の為の保証金を法務局に供託するという仕組みになります。
この全宅連に入会すれば、全宅連の傘下である全宅保証にも同時加入される事になっており、60万円で開業できる仕組みになっています。
おそらく、この初期費用を抑えたいので、入会する不動産業者の方が多いのではないでしょうか。
これまで、ハトマークの全宅連の説明をしてきましたが、業務内容と目的は他の団体と同じなので変わりませんが、入会している会員数が多い事から、登録されている物件情報が多い点や、物件情報の豊富さからの信憑性の高いデータの収集が得られる点は有利ではないかと思います。
私たちの数少ない住まい選びは、やはり安心、安全な不動産業者さんにお願いしたいのは言うまでもありません。
今回の内容を頭に入れて、街中の不動産業者さんの店頭にハトのマークが張っているか、掲載されているかを気にしながら不動産業者さん探しをしてもおもしろいかもしれないですね。
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