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その他 2022/05/27
築年数が経っており、至るところがボロボロ…そんなおんぼろ住宅を持っているものの、どのように処分するのがいいのか分からない。
そのまま不動産会社に売ろうか、それとも解体してから売ろうか、迷っている人も多いと思います。そこで、不動産会社に売る場合、家付きと更地のどちらがいいのか、メリット・デメリットを比較してみました。
おんぼろ住宅付きと更地にした状態と、どちらにしたほうが不動産会社に高く売れるのでしょうか。
不動産市場におけるおんぼろ住宅の位置づけは「古家付き土地」。この名称から分かるように、あくまでメインとなるのは住宅ではなく土地です。
そのため、売り出す不動産会社のサイトやチラシ上の宣伝では「土地※現況古家あり」と記載されます。おんぼろの場合、住宅そのものの価値はゼロに等しいため、土地のみの価格で売り出されることが一般的。
どのくらいの古さで価値がゼロとなるのか明確な基準はないものの、一般的に築20年以上たっている木造住宅は、値段が付かないと考えていいでしょう。
更地とは、住宅などの建物がない状態の土地のことで、借地権がついていないことが大きな特徴。
建物がない=更地というわけではなく、使用収益を制約する権利が何もついてない土地という意味です。
借地権がついていない更地の大きなメリットは、買い主は購入したあとすぐに新しい家を建てられる点。
そのため、注文住宅の購入を検討しているなど、すぐに新しい住宅の工事に着手したい人にとっては、更地のほうが魅力的かもしれません。
不動産を手放すことを決めた人は、できるだけそれを早く売却したいもの。おんぼろ住宅と更地には、売れるまでの時間に違いがあるのでしょうか。
おんぼろ住宅がついている土地の場合、売れるまでに時間がかかる可能性があります。古い住宅があると、買ったあとにそれを更地にする、リフォームするなど、買い主側の負担がかかることが、時間がかかる理由です。
もちろん、住宅の新しさよりも安さを重視する、古くてもかまわない人は、おんぼろ住宅に焦点を絞るかもしれません。
しかしながら、うまくマッチしないと売れるまでに1年以上かかってしまうことも。そのため、不動産会社に売ってしまったほうがいいケースも多いと思います。
自分の費用で更地にすると、買い主にとっては次のようなメリットがあります。
土地の利用計画がある人は、更地のほうが出来上がり状況をイメージしやすいため、購入に至りやすい傾向があります。
そのため、ニーズが高い土地を持っている場合は、不動産会社に仲介してもらうだけで、スピード感をもって売れる可能性があります。
ただし、更地のニーズは立地と深くかかわっているため、家を解体するまえに不動産会社に相談することをおすすめします。
おんぼろ住宅を手放すためだけに、さまざまなコストがかかってしまうと、もったいない気がしてしまいますよね。その場合、住宅付きと更地のどちらのほうが合っているでしょうか。
不動産会社に売る前に自費で更地にする場合、それ相応の費用がかかることは念頭に置いておいたほうがいいでしょう。
解体費用は業者により異なりますが、一般的な古家付きの土地の場合、150万円ほどかかることもあります。持ち主が売却するまえに、それなりの金額を負担するため、売却価格によっては赤字になることも。
とはいえ、解体を要する住宅であれば、不動産会社の負担が減ることになるため、売却価格が下落するリスクを避けられます。
家が残った状態で不動産会社に売却するメリットは、解体費用を持ち出さずに済む点。不動産会社は、買い取った古家付きの土地を、市場の動向を見極めながら、そのままあるいは解体して売り出します。
そのため、売却過程で費用をかけたくない人は、家付きの状態で売ってしまったほうがいいかもしれません。ただし、おんぼろ住宅が付いている状態で、不動産会社に売った場合、解体費用を差し引いた金額で買い取られることが多数。
古家付きの買取価格、更地にする場合の費用と買取価格、このふたつの見積もりを出して比較するほうがいいと思います。
家が過度に古びている場合、水回りなどの設備のみならず、外壁・内壁、屋根、屋根裏など、あらゆるところに瑕疵が潜んでいる可能性があります。
築年数がかなり経ており、あらゆるところに劣化がある家は、瑕疵=欠陥に関するトラブルが起きる可能性が出てきます。古家付きの住宅を売る場合、売り主側には瑕疵担保責任が課されることが法的に決められています。
購入した後に何らかの瑕疵=欠陥が見つかったとき、買い主は売り主に責任を問えます。その場合、売り主は修繕等のための追加費用を出さなくてはなりません。
不動産会社に売却してしまうと、このようなトラブルに直接対応する必要性がなくなることは、メリットのひとつとなるでしょう。
更地の場合、住宅はすでに解体しており、土地の形もありのまま確認できます。そのため、瑕疵に関するトラブルは発生しません。
不動産会社に売らずに、自分が売り主として売却活動をしても、責任を負う範囲が少ないことがメリットと言えます。
手放すことを決断しても、買い手が見つかるまで、固定資産税を支払う義務が発生します。
比較的新しい家でも、古民家のような古い家であっても、土地に建物が残っていれば、「住宅用地の軽減措置特例」が適用されます。
つまり、相当のおんぼろ住宅であっても、建物が残っていれば固定資産税は減額。そのため、ある程度の時間を要しそうであっても、すぐに不動産会社に売らずに、じっくり腰を据えて売却活動することも可能です。
それに対して更地にすると、優遇措置の対象外となるため、土地の固定資産税はアップします。住むことが難しい状態だからと、すぐに解体してしまうと、固定資産税額が4倍ほどに膨れ上がるケースもあります。
そのため、なかなか売却できないでいると、そのぶん負担する金額が増加。すぐに売れる見込みがなく、追加コストをかけたくない場合は、多少売却価格が下がっても、不動産会社に売ることも選択肢のひとつとなります。
不動産会社で売ると、多くの場合、相場よりも安く売却する流れになります。
しかしながら、瑕疵が見つかる可能性が高い、更地にしたものの立地が悪いなど、自分にとって負荷を感じる要素があったら、不動産会社に売ってしまうことも一案。
家を残したままにするのか、解体して更地にするのか、判断に迷うことがあったら、売却までの時間、負担する費用、売れやすさなどから決めるといいと思います。
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