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その他 2022/05/27
転勤のため今住んでいる自宅を使用しなくなった、相続で実家を承継したが遠方になるので自分が住むことはできないなど、所有する不動産を有効に活用できない時、大きく売却するか賃貸に出すかという選択を検討することになります。
売却と賃貸はそれぞれメリットやデメリット、リスク等で違いがあるので、知っておかないと結論が出せません。
ポイントは、売却する場合は所有権を手放すことになり、賃貸の場合は所有権を保持し続けるということです。
これを踏まえつつ、本章では売却する場合と賃貸に出す場合の具体的な違いについて見ていきますので、ぜひ参考になさってください。
不動産は一般的に高額で売れるので、数百万円~数千万円程度のまとまった現金を手にすることができます。
不動産の所有者でなくなることで、固定資産税や都市計画税の納税義務がなくなります。
条件を満たせば、自宅不動産の譲渡益にかかる譲渡所得税の特例を使って税金の負担を下げたり、無くしたりすることが可能です。
不動産を継続して保有することにかかるメンテナンス費や管理費、修繕積立金などのランニングコストが一切かからなくなります。
住宅ローンが残っている場合、自宅の売却代金でローンを完済すれば自由の身になれます。
売却代金で完済できない場合でも自己資金を追加することで完済を目指すことができます。
空き家法が制定されるなど、近年は空き家の管理に問題があると所有者の責任が追及されるようになっています。
売却して所有権を手放してしまえば空き家の責任から解放されます。
売却の仲介に入る不動産業者には、基本的に「売却金額×3%+6万円」に消費税を加えた額を上限として一定の手数料の支払いが必要です。
不動産の譲渡益には譲渡所得税がかかり、基本的に売却代金が大きくなるほどに税額も上がります。
不動産の買い手を見つけるには3ヶ月から長ければ1年程度の期間が必要です。
何らかの理由で早期の現金化が必要な場合は相場より値を下げるなどの工夫が必要になります。
不動産の売り主は、契約に適合しない対象物を買い主に引き渡すと契約不適合責任を負う可能性があります。
これにより不具合のある個所の補修を求められたり、代金の減額、契約の解除、損害賠償を求められるリスクが発生します。
この責任は交渉により減免が可能です。
将来もしその不動産を必要とする事態が生じても、売ってしまえば基本的に取り戻すことはできません。
賃貸経営が軌道に乗れば継続した安定収入を得ることができます。
サラリーマンなどの給与所得者の場合、不動産の賃貸業で出た赤字を給与所得と相殺することができます。
これを損益通算と言いますが、給与所得を数字上減らしてこちらにかかる税負担を軽減することができます。
賃貸を仲介してもらった不動産業者には、家賃1カ月分に消費税を加えた額を上限として一定の手数料がかります。
所有権を手放さないため、固定資産税などの納税義務が引き続き残ります。
また借り主が物件を使用できるようにするための故障個所の修理、メンテナンスなど維持管理にかかる費用は基本的に貸し主の負担となります。
賃貸に出すことは大家さんとして借り主との関係が生じることになるので、トラブルへの対処などで面倒を感じることがあるかもしれません。
継続収入として金銭的な利益を狙う場合、借り手が付かないとその利益が入らず、固定資産税などのコストだけがかかります。
一度借り手が付けば、基本的に借り主が望む間は貸し続けなければならないので、貸し手が自分で住みたい事情ができてもすぐに借主を追い出すことはできません。
契約更新の際も特別な事情がなければ大家さんは更新を拒否できないので、将来自分で使う予定があるのならば定期借家契約を検討する必要があります。
本章では自宅の売却と賃貸についてメリットやデメリット、リスクなどの違いを見てきました。
基本的には将来自分で使う可能性がなければ売却処分するほうがスッキリしますが、転勤から戻る可能性があるなどのケースでは賃貸も検討対象に入ります。
ただ賃貸を考える場合、狙い通りに借り手が付くかどうかが問題です。
大家さんとしての責任も生じることから、リスク面も含めて賃貸仲介に明るい不動産業者に相談する必要があります。
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