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その他 2022/05/30
空き家を100円で買えるとしたら、購入しますか?
実は全国の空き家から100円で買い手を探している物件を扱うサイトがあります。
「空き家ゲートウェイ」です。
こちらではあくまでも空き家の所有者と購入希望者をマッチングさせるだけなので、売買契約は個人間で行うことになります。
しかし使い道がないと思われる空き家も、工夫次第で活用できるとあって評判は良いようです。
今回はこの「空き家ゲートウェイ」について詳しくご紹介します。
まずは「空き家ゲートウェイ」がどのようなサービスを提供しているのかをご紹介します。
2019年4月26日の総務省発表データによると、2018年10月時点での空き家率は13.6%、戸数は過去最多の846万戸となっています。
今や増え続ける空き家は大きな問題となり、各自治体も空き家バンクを運営するなど空き家問題の解消に取り組んでいます。
そのような中で、YADOKARI株式会社と株式会社あきやカンパニーが連携して立ち上げたサービスが「空き家ゲートウェイ」です。
そのコンセプトは、全国の「使われなくなった空き家」における活用方法の創造です。
そして空き家の所有者と利用者をマッチングさせるプラットフォームを用意し、100円物件と100万円物件の2種類を扱っています。
マッチングが行われると、空き家の所有者と購入希望者が直接交渉を行い、合意が得られれば個人間での売買契約を交わす形になります。
空き家ゲートウェイのサイトは以下のような内容になっています。
このなかで気になる項目をピックアップしてご紹介します。
「物件査定」という項目があります。
ここを開くと、空き家物件がある場所の郵便番号と住所を入力するようになっています。
この住所をもとに、空き家を100円物件として掲載できるか否かを判断しているのです。
実は空き家の所在地から、その物件に資産価値があるのかどうかを判断しています。
そして資産価値がないと判断された空き家を、100円物件として登録し掲載できる仕組みとなっています。
もし「資産価値がある」と判断された場合には、姉妹サイトの「全日本空き家流通サービス カリアゲJAPAN」への登録を促されることになります。
次に気になるのは、「活用アイデア」です。
空き家ゲートウェイのコンセプトは、使われない空き家を活用するための創造です。
そこで、100円で空き家を購入したらどのような活用をするのか、アイデアを集めて掲載しています。
たとえば、アトリエ工房として使いたい、あるいは陶芸体験付きの宿にしたいといったアイデアが寄せられています。
あるいは会社メンバーの保養所として、DIYで修理しながら使いたいといったアイデアもあります。
ほかに編集部がおすすめのアイデアも紹介されています。
たとえばテレワークの拠点やサテライトオフィスに活用したり、古民家ゲストハウスとして活用したりといった内容です。
そしてアイデアを募集している空き家も掲載されています。
2020年8月時点で掲載されている空き家には、以下のようなものがあります(すべて売り出し価格は100万円)。
たとえ買い手がつかない空き家とはいえ、なぜ100円というタダ同然の金額で購入できるのか疑問に思う方も少なくないでしょう。
空き家とはいえ立派な不動産です。
それを100円で購入できると聞いて、買いたいと思う方もいるのではないでしょうか。
もちろん土地付きなので、家屋は古くとも土地代の価値はあります。
100円で購入して土地だけを売却すれば、それなりの利益が得られそうです。
それでも100円で空き家を売却したいと思うのには理由があります。
そう簡単には買い手がつかないからです。
まず住居として使用するためには、交通の便や買い物環境に不便がないことが大切です。
空き家ゲートウェイではまず、物件の住所を入力することでその条件をチェックしています。
通勤が不便であったり買い物ができるスーパーなどが周辺になかったりすると、どれほど自然環境に恵まれているとしても住める人は限られるでしょう。
さらに古い家屋は修繕が難しい状態であれば、解体して新築しなければなりません。
そのためのコスト負担も大きいことから、わざわざ空き家を購入する人は少ないと考えられます。
なかなか買い手がつかない空き家が増えていることが問題となっていますが、空き家ゲートウェイはその活用方法をともに考えながら所有者と購入希望者をマッチングさせています。
そして新型コロナウィルスの感染拡大がいまだ続いている中で、働き方が変わりつつあることがあらたな空き家の需要を生む可能性があります。
これまでは会社への通勤にさほど時間がかからない物件に人気がありました。
しかし新型コロナウィルスの影響により、テレワークをすすめる企業が増えています。
つまり通勤せずに仕事ができるようになっているということです。
これならばわざわざ都心で家賃の高い物件を借りる必要はなくなります。
そうなると、自然環境に恵まれてのびのびと生活ができる田舎暮らしというのも、今後は需要が増える可能性があります。
もちろん住宅以外にも、さまざまなアイデアが集まっているので参考にする人も少なくないでしょう。
それでは最後に、空き家ゲートウェイで扱っている100円の空き家物件をいくつかご紹介しましょう(ただし受付はすべて終了しています。)
愛媛県宇和島市の予讃線伊予吉田駅から徒歩15分の空き家物件です。
築37年の鉄骨4階建て、土地面積87平方メートルの建物面積118平方メートルとなります。
1階は元美容室、2階から4階は各階にミニキッチンとトイレがある独立型の住宅です。
建物は雨漏り箇所があり、漏電・漏水もあります。
4階トイレも故障中と、修繕すべきところは多い物件となります。
陶器の町である長崎県東彼杵郡波佐見町中尾郷の空き家物件です。
自転車が通れるほどの狭い坂を登る途中にあります。
屋根替えの修理に200万円ほどかかるほか、全体的に修繕が必要となっています。
というのも、建築基準法上の道路に接道していないため、再建築が不可となっているからです。
ただし室内は綺麗にDIYされているとあって、経年劣化こそあれ綺麗な状態です。
屋根や外壁などを修繕すれば、そのままでも住めそうな雰囲気の物件となっています。
空き家ゲートウェイではわずか100円で購入できる空き家が紹介されています。
仲介業者ではなく、あくまでも空き家の所有者と購入者をマッチングさせるサービスです。
しかし、そのままでは使用できないような空き家も、工夫次第で活用できるので気になる人はチェックしてみてはいかがでしょうか。
参考サイト
「平成 30 年住宅・土地統計調査」
https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/g_gaiyou.pdf
「空き家ゲートウェイ」
https://akiya-gateway.com
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